付けてるだけで安全運転に?注目集まるドライブレコーダー

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ドラレコ

ここ数年でさらにグローバル化が加速したと気付かされる昨今の日本。

このような社会のムードは多くの分野に影響を与え、この頃はごく一般的な日常の生活にもトラブルやリスクに対する心構えを持つことが求められるようになってきました。

社会のムードにマッチした、ドライブレコーダーの普及

 

ドライブレコーダーは自動車事故に至るまでの状況を記録することを目的とする車載カメラですが、このようなカー用品が注目を集めているのも社会のグローバル化と関係がありそうです。

ドライブレコーダーは、数年前まではバスやタクシー、トラックといったごく限られた車両にしか搭載されない装置でした。

しかし、最近はその存在が広く知られ、一般の車両にも数多く搭載されています。

「ドラレコ」という略称も普及し、カー用品店には専用のコーナーが設けられるほどになっています。

操作の必要がない、完全な自動録画機能を搭載

ドライブレコーダーは、自動車が走行している際の様子を自動的に記録する装置です。

多くは自動車のキーがONになってアクセサリーの電源回路に電力が供給されると自動的に起動します。

そして、エンジンが停止するまで装着されたメモリに走行の様子を記録します。このように録画のスタートから終了まで完全に自動で行われるため、自動車の運転時にドライブレコーダーの操作をする必要はまったくありません。

ドライブレコーダーの動画データは、レコーダーに装着されるメモリ上に記録されます。

装着されるメモリはドライブレコーダーの機種によって異なりますが、SDカード(あるいはmicroSDカード)が多いようです。

ドライブレコーダーで記録できる動画の時間は、画質やファイルの圧縮方法などによって違ってきます。

たとえばフルハイビジョン画質で記録を行う設定では、8GBのメモリカードに対して約60分前後が記録できるのが一般的です。

限られたメモリ容量でも大丈夫な、ユニークな仕様

ただ、一般的なビデオやスマホなどの録画機能と違って、ドライブレコーダーの記録方式は特殊です。

ドライブレコーダーでは、装着されているメモリの容量に応じて、メモリ上のデータが上書きされるようになっています。

このため、実際に8GBのメモリカード上に残る動画は最新の60分程度でも、記録そのものは自動車が運転状態である間中、ずっと実行されていることになります。

ドライブレコーダーの多くの機種では、5〜10分程度の時間単位で動画ファイルを分割して記録します。

そして、走行中に衝撃を検知した場合には、その衝撃の瞬間に記録したデータを自動的に上書きから除外するようになっています。

この機能によって、アクシデントによる衝撃を受けた後に長時間の走行をしても、そのデータが上書きによって失われることは避けられます。

ちなみに、多くのドライブレコーダーには、ドライバーが操作を行うことでその時点の動画を上書きから除外する機能も用意されています。

ネット上のサイトで快適なワインディングロードなどの走行動画を発見することがありますが、その動画はドライブレコーダーによって録画されていることも少なくないようです。

装着することで得られる大きな安心感

ドライブレコーダーは、万が一の事故の際に、それに至るまでの周辺の状況を克明に記録するものです。

交通事故では、当事者それぞれの過失割合が重要な争点になります。

ドライブレコーダーのような記録装置がなかった時代は、たとえ事故の相手側が信号無視をしていたとしても、それを証明するのは困難でした。

そのため、こちら側に非がなくても実際よりも重い過失責任を科せられることもありました。

しかし、ドライブレコーダーによって事故の様子が動画で記録されていれば、どちらに非があるかは一目瞭然です。

ドライブレコーダーの映像は重要な証拠となり、自分が法規に則った安全運転をしていたことを証明する手助けになります。

また、ドライブレコーダーの装着によって、ドライバーの運転が丁寧になるという傾向もあるようです。

これは、運転中の状況が完全に記録されていることを意識するためと思われます。

ドライブレコーダーの装着によって、乱暴な運転をしている時に事故に遭遇すると自分側の非を証明することになってしまうという意識が芽生えるのかもしれません。

これは、自分が自動車を運転しない家族にとっても嬉しいことでしょう。

意外に少ない、西日本LED信号対応モデル

最近のドライブレコーダーは、画質に関してはほぼ不満のないレベルにあります。

映像は高画質ですし、昼夜を問わず鮮明な映像が得られるよう様々な技術が投入されています。

ただ、購入時にチェックしておきたいポイントもあります。それは、LEDの信号に対応していることです。

ドライブレコーダーは、静止画を1秒間に何度も撮影することで“動画”を表現します。

ちょうどパラパラ漫画のような仕組みで動きのある映像を作り出すわけですが、これがLED信号の点滅と同期すると、“実際は信号が点灯しているのにどの色のランプも点灯していない”ように映ってしまいます。

特に西日本では注意が必要です。

西日本では電気の周波数が60Hzのため、LED信号は1秒間に60回、点灯と消灯を繰り返します。

これに対し、多くのドライブレコーダーは1秒間に60回映像を撮影する方式を採用しています。

そのため、LEDが消灯しているタイミングのみを撮影してしまう可能性が高くなります。

LED信号への対応は、ドライブレコーダーの大きなアピールポイントです。多くの場合パッケージに明記されていますので購入時にはチェックするとよいでしょう。

現在のドライブレコーダーは、画質に関しては非常に高いレベルにあります。

撮影の視野角も広く明るさの急激な変化にも強いので、事故やトラブルの記録という意味ではほぼ完成の域に達しているといってよいでしょう。

価格が下がり、多くの場合は1万円前後で購入できるのも嬉しい点です。

法規を順守して安全運転を励行する多くのドライバーにとって、ドライブレコーダーは、万が一の事故やトラブル時にも自分側の正当性を主張する強力な手立てになります。

自分の運転を客観的に見直すための材料にもなりますから、そろそろ導入を検討してはいかがでしょう?

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