Bluetoothには“種類”があることをご存知でしょうか。
Bluetoothは、1999年に最初の仕様が発表されました。
その後数回の更新を経て、現在は4.2が最新となっています。
Bluetoothはバージョンによって仕様が異なります。
良い製品を選ぶためにも仕様について知っておきましょう。
バージョンが上の方が良いとは限らない!
Bluetoothは、デジタル機器間のデータ送受を近距離で行うための規格です。
登場は1999年ですが、仕様書としてのバージョンはその後に何度も更新され、2014年に公開されたバージョン4.2が最新となっています。
現在Bluetooth製品として市場に多いのは、バージョン3.0と4.xに対応した製品です。
通常デジタル機器のバージョンは、新しい方がすべての内容で優れている傾向があります。
しかしBluetoothに関しては、若干それとは違います。
たとえば通信速度ではバージョン3.0が最大24Mbpsなのに対し、4.0以降では最大1Mbpsになっています。
その差、何と24倍です。
このため高速なデータ転送が必要な用途では、バージョン4.xよりも3.0の製品の方が使い勝手が良いことになります。
Bluetoothで撮影データを送信できるデジカメやBluetoothに対応したプリンタなどでは、通信速度が使用感を左右します。
Bluetoothのバージョンは、通信の仕様を規定するものですが、必ずしもバージョンが高い方が優れているとは限らないことを覚えておきましょう。
スマホで使うなら、使用時間は要チェック
バージョン3.0に比べて最大の通信速度が24分の1となったBluetoothバージョン4.xですが、用途によってはそれで充分というケースもあります。
その代表がイヤホンに代表される音声出力です。
Bluetoothバージョン4.xは、通信速度を抑える代わりに消費電力が非常に低い仕様となっています。
製品によっては、小さなボタン電池1個で数年の駆動が可能なものも存在するようです。
特にスマホで使う製品ではバッテリーでの使用可能時間が使い勝手を大きく左右します。
その点、Bluetooth4.x対応の製品、特にBluetooth4.1以降であれば、より長時間の稼働ができることになります。
ちなみに最新のiPhone7ではBluetooth4.2に対応しています。
現在Bluetoothのイヤホンでは、バージョン3.0の製品とバージョン4.1以降の製品が数多く売られています。
もちろんイヤホンのチェックポイントは音質や着け心地を始めいろいろあります。
しかし、これらと同時に採用しているBluetoothのバージョンにも気を配ると、良い製品が選べそうです。
Bluetoothの「プロファイル」って何のこと?
バージョンと同時に知っておくと良いのが、Bluetoothの「プロファイル」です。
Bluetoothのバージョンは、無線通信に関する仕様を規定するものです。
これに対してプロファイルは対応する機器ごとに通信の手順を規定しています。
特にBluetooth製品を購入する際には、Bluetoothで接続する機器間で共通のプロファイルが用意されているか否かを確認することが重要です。
通常、Bluetooth対応の機器では複数のプロファイルに対応しています。
しかし、それはすべてのBluetooth機器に共通ではありません。
たとえばBluetoothイヤホンを複数の機器から使いたい場合には、そのBluetoothイヤホンが、音源となるすべての機器のプロファイルに対応している必要があります。
Bluetooth機器では、接続する機器間で同じプロファイルを使わないと接続ができません。
そのため、多くの機器と接続したいのであれば、多くのプロファイルに対応した機器を選ぶ必要があるのです。
通信距離を規定する「クラス」にも注目
Bluetooth機器を選ぶ際には「クラス(Class)」にも注意する必要があります。
クラスは通信可能な距離を示すもので、1から3までの3種類があります。
・Class1 最大100m
・Class2 最大10m
・Class3 最大1m
それぞれの通信距離は上の通りですが、通信距離が伸びれば消費電力が増える傾向があることは知っておくと良いでしょう。
また、この数値は最大通信距離を保証するものではないことも覚えておきましょう。
たとえば、クラス2に対応した製品でも、機器間に壁やドアなどの障害物があると10m以下の距離でも接続ができないことがあります。
現在、クラス2にはイヤホンだけでも非常に多くの製品があります。
そして、いろいろな機能で他との違いをアピールしています。
たとえば、左右のイヤホンにマグネット式のスイッチを付けているものがあります。
このイヤホンでは、左右がくっついていれば電源OFF、離せば電源が自動的にONになります。
Bluetoothのイヤホンはとても小さいのでこのような機能は便利です。
もうすぐ登場予定?の、バージョン5
現在、最新のBluetoothバージョンは、2014年に発表となったバージョン4.2です。
しかし、近々に次のバージョンである5が登場すると噂されています。
Bluetoothバージョン5では、通信速度と距離が強化されます。
通信速度が2Mbpsで通信距離100m、125Kbpsなら400mとなることが噂されています。
特に、通信距離が400mとなるのは、Bluetoothでは初めてのことです。
これによって現在は他の通信手段を使っていた遠方の機器との接続がBluetoothで簡単に行えるようになります。
まだ、仕様・発表時期とも未定ですが、このような内容でバージョン5が登場すれば、Bluetooth機器の使用範囲がさらに広がることは確実です。
身近な存在であるモバイル機器でも新しいBluetoothの使い方が提案される可能性もあります。期待して待ちたいところです。
これまで、Bluetoothには何となく難しそうなイメージがありました。
しかし、ここでご紹介したようにBluetoothは難しいものではありません。
ケーブルを使わずにいろいろな機器とデータのやり取りができるBluetoothは、使い始めると手放せなくなる素晴らしいテクノロジーです。
今回ご紹介したことが、Bluetooth機器を選ぶ際のお役に立てば幸いです。
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