急速充電は本当に早いの?

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スマホは基本的に常時電源がONになっているもの。

電話の待ち受けはもちろん設定によってはGPSやWi-Fiなどの機能が常に動いていますから、何もしなくてもバッテリーの容量は減少します。

そこで気になるのが充電。

今回は短時間で充電ができるという「急速充電」についてご説明しましょう。

急速充電って、どんなこと?

「急速充電」には、その文字の感じから非常に短時間でバッテリーの充電ができるイメージがあります。

しかし急速充電に関しての明確な規定や規格はありません。

このため、特定の機種、たとえばiPhoneに対して“◯◯分以内に満充電できれば急速充電”などと文章化することはできません。

iPhoneに関していえば、充電は必ずライトニングケーブルを使って行います。

このケーブルは端末側こそApple独自のコネクタ形状ですが、充電のアダプタ側はUSBとなっています。

このため、電力を供給する側が違えば充電のスピードも大きく異なることになります。

たとえばiPhoneをパソコンのUSB端子に接続したライトニングケーブルで充電しようとすると、iPhoneに付属する充電器よりも時間がかかります。

これはパソコンにあるUSBポートの給電能力が、多くは500mA程度であるためです。

これはUSB2.0の規格で定められています。

ちなみに、iPhoneに付属する充電器は、1A(1000mA)の出力能力があります。

つまり、パソコンのUSB端子比で2倍の電力供給ができることになります。

iPhoneは急速充電に対応

急速充電は、大きな出力のアダプタを使えば必ずできるものではありません。

充電されるデバイス側が急速充電に対応していないとできませんし、過大な電流を与えるとスマホを壊す危険性もあります。

iPhoneでは、バッテリーの急速充電に対応する旨は特に公表されていません。

しかしiPhone6と6sは、1.4Aまでの充電に対応しているとの情報があります。

ちなみに、iPhone6 Plusと6s Plusでは2.0Aまで対応とのこと。

これらの機種に付属する充電アダプタは出力が1Aですから、もっと高出力の充電アダプタを使うことで、スピーディな充電ができることになります。

つまり、急速充電が可能なわけです。

最初から最後まで急速充電するわけではない

短時間でバッテリーを充電できる急速充電は、家を出る時間が迫った朝など、時間がない時に便利です。

しかし、この急速充電もバッテリーが100%になるまで同じペースで行われるわけではありません。

iPhoneの場合、急速充電が行われるのは、バッテリーの全容量の80%ほどまでです。

それ以降100%までは電流を少なくコントロールし、充電のスピードを落とします。

この機能をトリクル充電と呼びます。

iPhoneにこのような充電のコントロール機能が搭載されているのは、内蔵されているバッテリーの劣化進行を遅らせ、より良い状態を長く保つためです。

この機能は他のスマホはもちろん、リチウムイオンバッテリーを搭載する多くの携帯型電子デバイスで使われています。

バッテリーのストレスとなる高温での充電

iPhoneに限らず、リチウムイオンバッテリーを搭載するデバイスで避けなければならないのは、バッテリーの容量以上に充電を行う行為です。

これを過充電と呼びます。

リチウムイオンバッテリーはエネルギーの密度が高く、他のバッテリーに比べて小さな容量で多くの電気を蓄えられます。

また充電と放電を繰り返すことで蓄電量が減る“メモリー効果”がないという優れた特徴を持っています。

これらの特徴は小型軽量化する現代のスマホにピッタリです。

反面、充電時に熱を発し過充電を行うと爆発することがあるという危険な一面も持っています。

このため、充電に際しては温度に気を使う必要があります。

スマホの充電では、多くの電流をバッテリーに流す急送充電の方がバッテリーの発熱が多くなります。

このような理由から、急速充電では、スマホの置き場所に注意する必要があります。

たとえば、熱を発するストーブの近くやホットカーペットの上などに直に置いた状態のまま長時間の充電を行うのは避けるべきです。

充電ケーブルによって、充電時間は違う

充電に関しては、アダプタの出力が重要な要素となります。

しかしその他にケーブルの違いも少なからぬ要素となります。

これは、意外と知られていないことのようです。

iPhoneに限らず、スマホの充電ケーブルには非常に多くの種類があります。

その中からいくつかをピックアップして充電時間を計測したテストによれば、ケーブルの銘柄によってちょっとした違いがあることが確認されています。

注目すべきは、iPhoneの充電ケーブルでApple純正のライトニングケーブルを超えるものが複数あるということ。

価格との関連性もあまりないようで、低価格のケーブルが純正ケーブルを上回る結果を残すこともあるようです。

もちろん、スマホの充電は数秒を争うようなものではありません。

充電ができれば良いという考えもありますが、ケーブルによって充電時間が変わるという事実は、話のタネとして覚えておくと良いでしょう。

 

バッテリーの充電を短時間で行える急速充電。

特に、大きなバッテリーを搭載したiPhone Plusでは、パワフルな充電器を使うとスピーディーな充電ができて便利です。

電子デバイスの充電では、USBタイプの充電器を使うのが一般的です。

しかし最近はUSBの充電ポートを備えたACタップも増えています。

これを使うと、ACアダプタを使わず、いろいろなデバイスの充電環境をスマートにできます。

スマホやタブレットを始め、Bluetooth製品など、最近は充電の必要がある電子デバイスが増えています。

急速充電が可能なACアダプタも増えていますから、一度チェックしてみてはいかがでしょう。

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