Bluetooth機器を使う際には、ちょっとした作業が必要です。
それはスマホとBluetooth機器を関連付け、データの送受を行えるように接続すること。
これを「ペアリング」と呼びます。
ペアリングは、Bluetooth機器を使う際にどうしても必要な作業です。
今回はその概要を説明します。
ペアリングって、どうして必要なの?
Bluetooth機器は、親機となるスマホやパソコンなどと無線によるデータの送受を行います。
ただBluetooth対応のスマホやパソコンは、ラジオ局のように不特定多数を相手とはしません。
スマホやパソコンの周囲に存在するBluetooth機器の中から通信する相手を選び、その相手とだけ通信を行います。
このBluetooth機器の中からどの機器に接続するかを決める作業がペアリングです。
Bluetoothのペアリングは、その機器をスマホやパソコンで初めて使う際には絶対に必要です。
しかし、1度ペアリングをしてしまえば、その後は自動的にペアリング作業が行われ、電源を入れるだけで使えるようになるのが普通です。
スマホやパソコンでは、目的に応じて多くのBluetooth機器とデータのやり取りを行います。
こんなシーンでは、このBluetoothの自動接続機能はとても便利です。
一旦ペアリングが済んだ機器とならパスワードなどを入力する必要はなく、すぐに使えるのがBluetoothの大きな魅力のひとつです。
ペアリングの手順・方法は?
Bluetooth機器とのペアリング作業は、iPhoneやandroidなどのスマホやパソコンで大きな違いはありません。
ペアリング時に必要なのは、双方の電源が入っていて、Bluetoothで接続しようとするデバイス同士が近くにあること。
もちろん、スマホやパソコンではBluetoothの接続機能がONになっている必要があります。
Bluetooth機能がONになった状態のスマホやパソコンに、接続したいBluetooth端末をペアリングモードにして近づけるとスマホやパソコンの画面上にその端末名が表示されます。
ここで、その端末を選択すると、Bluetoothのペアリングは完了します。
もし現在ペアリング中の機器と違う機器をスマホやパソコンに追加して接続したい場合は、上記のペアリング手順を新しく接続したい機器に対して行います。
こうすることで、たとえば1台のスマホに対してイヤホンとキーボードが同時にBluetooth接続できるようになります。
1台のスマホで同時接続できるBluetooth機器の数は?
Bluetoothでは、1台のスマホやパソコンに同時接続できるBluetooth機器の総数が最大7台となっています。
これだけあれば、かなり充実したワイヤレス環境が実現できそうです。
ただしこの7台は、それぞれが異なるプロファイルを用いるものでなければなりません。
たとえば、1台のスマホで同時に複数台のBluetoothイヤホンを使えるようにするのは、かなり難しいといわなければなりません。
Bluetoothで使用できるプロファイルは、1度に1種類という決まりがあります。
Bluetoothのイヤホンは「ヘッドセット」というジャンルのプロファイルを使用しますが、Bluetoothで1台のイヤホンをペアリングすると、ヘッドセットというプロファイルは「使用中」となります。
そして、新たなイヤホンをベアリングできなくなるのです。
もし複数のイヤホンを1台のiPhoneなりandroidなりで使おうとするなら、ヘッドセットというプロファイル以外にイヤホンを割り当てる必要があります。
これは、Bluetoothのビギナーが行えるような簡単なものではありません。
複数のBluetooth機器を切り替えて使うには
もし同じプロファイルを使用するBluetooth機器を使いたい場合は、現在使っているBluetoothの接続を一旦解除し、新たにペアリングをする必要があります。
これは1台のイヤホンを複数の機器と接続したい場合にも同様です。
たとえば、通勤中はスマホでBluetoothイヤホンを使い、自宅ではパソコンとBluetoothイヤホンを使うようなシーンはごく普通にあります。
このとき、スマホとペアリング中のBluetoothイヤホンは同時にパソコンとはペアリングできません。
正確にはペアリングそのものは可能な場合もあるのですが、先にデータの送信を行ったスマホが優先となり、後からペアリングされたパソコンからのデータは再生されないのです。
これは、イヤホンに限らず、すべてのBluetooth対応デバイスに当てはまることです。
ペアリングに失敗する原因&対処は?
Bluetooth機器は、使用時にペアリングが必須です。しかし、そのペアリングに失敗する場面も少なくありません。
そんなときは次の項目をチェックしてみましょう。
ペアリングの失敗は、意外に単純なことが原因となる場合が多いようです。
[チェックポイント]
・iPhoneやandroid側で、Bluetoothの機能がONになっているか。
・Bluetoothのデバイスの電源がONになっているか。
・Bluetoothデバイスの充電はできているか。
・Bluetoothのデバイスがペアリングモードになっているか。
・iPhoneやandroid側にBluetoothのデバイスが認識されているか。
・接続しようとしているBluetoothデバイスが、他の機器とペアリングされた状態でないか。
ちなみに、カーステレオなどでは、Bluetooth接続用のモジュールがオプション扱いの場合があるので要注意です。
カーステレオの操作スイッチに「Bluetooth」の表記があっても、対応モジュールがなければ、当然ながらBluetoothでスマホと接続することはできません。
Bluetoothのペアリングは通常であればとてもスピーディに終了するものです。
しかし、問題があると、その原因を探るのに時間がかかることもあります。
どうしても正常にペアリングできない場合は、スマホとBluetoothデバイス双方の電源を切り、再起動することで正常化する場合もあります。
ペアリングが正常に行われない場合の裏技として覚えておくと良いでしょう。
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