いよいよサービス開始。期待ふくらむLINEモバイル

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LINEが手がけるMVNO

LINE株式会社は2016年9月5日、以前より参入を公表していたMVNOのサービス開始日を発表しました。

そして9月21日に先行予約の限定20000回線は撤廃され、LINEモバイルの本格販売を開始。

大手SNSとして有名なLINEのMVNO参入は話題性があり、LINEの参入によって、今までMVNOに対してネガティブなイメージを抱いていたユーザーにも、格安SIMを強くアピールすることが考えられます。

これまでMVNOとしてサービスを提供していたのは、IIJmio、mineo、U-mobileといった会社でした。

これらはネットワークや情報サービスの提供会社と強い関連を持っています。

このため、新しい形態の通信サービスであるMVNOにも柔軟に対応しサービスを開始できました。

しかし、コンテンツを持たないので、どうしても価格面だけでの競争になりがちでした。

多くのコンテンツを持つLINEのMVNO参入は、この点で従来のMVNO事業者とは大きく異なります。

既存のMVNOより注目されているのはそのためです。

そもそも「MVNO」って何だっけ?

LINEが参入するMVNOは、いわゆる「格安SIM」や「格安スマホ」のベースとなるものです。

MVNOは「Mobile Virtual Network Operator」の頭文字を取ったもの。

今のところ定まった読み方はないようで、「エム・ブイ・エヌ・オー」とそのまま呼ばれています。

日本語では「仮想移動体通信事業者」と訳されますが、この“仮想”が重要です。

MVNOがまだない時代、一般的な携帯電話はドコモやauといった“キャリア”と契約を結ばなければなりませんでした。

これらのキャリアは、自前で通信ネットワーウを持っています。

そのネットワークに接続しないと通話や通信はできません。

これに対してMVNOは自前のネットワーク設備を持ちません。

その代わり、ドコモやauなどのキャリアから回線を借り、これを仮想的に分割してユーザーにサービスを提供します。

キャリアから借り受けるネットワークの容量には制限がありますが、これを仮想技術で分割することで効率的な運用を実現しています。

自前で設備を持たないMVNOは、その分、キャリアに比べて通信サービスを安く提供できるというわけです。

 

ネガティブイメージを覆せるか、が勝負の分かれ目

LINEの参入で期待されるのは、格安SIMやMVNOに付いているイメージの改善です。

これまで格安SIMやMVNOには、マニアしか使えないイメージがありました。

また、格安SIMやMVNOという単語には新聞やニュースで頻繁に触れますが、実際にどのようにすれば使えるのかを知る人はあまりいないと思われます。

この状況がLINEの参入によってどの程度変わるかが勝負の分かれ目となるでしょう。

今回のLINEのMVNOサービスでは、NTTドコモの回線を利用することが明らかにされています。

これにより、LINEモバイルはNTTドコモの高い回線品質を利用できるというイメージを得られます。

また、月額500円からという魅力的な価格設定もインパクトがあります。

高い回線品質とコストパフォーマンスの良さに加え、カウントフリーサービスを提供。

LINEフリープランはLINE通話・トークが、コミュニケーションフリープランはLINE通話・トークに加え、Twitter、Facebookはデータ消費ゼロといった魅力的なサービスを打ち出しました。

LINEモバイルを利用するには

LINEのMVNOサービスは、新たに設立されたLINEモバイルという会社によって提供されます。

サービスを利用するには、冒頭で紹介しようにSIMカードを入手しなければなりません。

LINEモバイルの場合は、申し込みはWebのみで、先着2万回線までとなります。

申し込み作業そのものは、Webページに用意された選択肢から項目を選ぶだけなので難しくはありません。

しかし、これが初めての格安SIMとなる場合は、現在の自分がどの程度の通信量を使っているのかを事前に把握してからの方が迷いなくプランの選択ができるでしょう。

ドコモで買ったスマホなら、SIMロックの解除は不要

これは非常に基本的なことですが、現在使っているスマホがSIMフリーに非対応であれば、LINEモバイルを含む格安SIMを使うことはできませんので要注意です。

具体的には、国内のキャリアで購入したiPhoneの場合は6Sや6S Plus以降が対象となります。

また、これらの機種でもSIMロックの解除手続きをする必要があります。

これはiPhone以外のスマホでも同様です。

LIENモバイルに限らず、格安SIMを利用するにはスマホのハードウェアがどのSIMでも使える状態にしておく必要があります。

ただ例外もあります。

それは、NTTドコモで購入したスマホです。NTTドコモの回線を利用するLINEモバイルは、NTTドコモで購入したスマホに限り、SIMロックの解除なしに利用可能です。

この点、LINEモバイルのサービスは、ドコモユーザーには導入しやすいかも知れません。

スマホの通信料を安くしたいドコモユーザーなら、LINEモバイルは、最初に検討すべき格安SIMといえそうです。

 

現時点では、何となく難しそうなイメージのある格安SIM市場。

ここにLINEモバイルが参入したことで、他の格安SIMサービスにも何らかの影響はあるはずです。

既に複数の会社がサービスを提供している格安SIMは、提供会社によってネットワークの品質に差があることが知られています。

この状況はLINEモバイルのサービス開始と新規ユーザーの参加によってどう変化するのか。

近い将来に登場するであろうLINEモバイルのオリジナルスマホも含め、興味はつきません。

これから年末に向けて、格安SIMの環境は面白くなりそうです。

 

 

 

 

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